アイドルが世界を救う話

だってだって、アイドルなんだもん。

舞台「おそ松さん on the Satge The six men's show time」観劇

凄い勢いでオタクを引き寄せてたおそ松さん 見たことのない私は「イチカラさん?」「えっおそ松さんってタイトルじゃなくてキャラ名でもあるの?」状態で今回観に行ったことでようやく「トッティとトド松は同一人物」ってことを知った。

 

osomatsusan-stage.com

 

大阪、東京もそれなりに公演を重ねてから観に行ったから周りの評判はちょこちょこ聞いてたんだけど、なるほどってなった。最初は「原作通り何もしてなかった」っていうのすら意味分からなくて何言ってんの?だったけど、納得。「なにもしてない」がかかるのはストーリーにだった。

舞台をショートケーキで表すなら、スポンジが脚本で間に挟まるフルーツたちが演技の演出で、周りのクリームが照明や美術・衣装等の演出で上に乗ってる苺が役者たち、っていうイメージを持っているんだけど、松ステはタルトみたいだった。ベースはちゃんとあると思うんだけど、彼らが舞台上で生きていることをその場で実感することができるあの感じ。エチュードとはまた訳が違うのかもしれないけれど、そんな感じの…いい言葉が見つからないなあ。観終わって少しして、これは役者さんひとりひとりが試されてるなって思いました。それでもこんだけ面白いんだから、それぞれをキャスティングした人、凄いな…。

中身はまさにエンターテイメント。いっぱい笑ってとにかく笑わせにくる。きっとそれがこの作品の核になる部分なんだろう。感動を届ける、とか、とにかく泣かせる、でもない、6人が過ごしている日常を私たちが覗くだけ。それだけなのにどうしてこんなに人気公演でチケットが取れなくて当日券もあそこまで列が出来ていたのか。まあファンサがあったのは大きいでしょう。あと役者のファンが駆けつけたところもあると思う。だけど私が一番感じたのは、考える暇もなく次の手が打たれるところにあると思った。「ああっ今の面白い!きっとこういう解釈で、、、えっもう次に行ってる?!」みたいな…ショートコントみたいに、場面展開が早い早い。そしてとにかく暗転がうまい。あの暗転の使い方が、お家でアニメを見てるような感覚にしてくれたと思う。暗転する時って大体場面が大きく変わるから舞台上の物を動かしたりなんだりで身じろぎができる時間、でもあったりするけど(笑)松ステの暗転はほんとにシーンチェンジだけの暗転だから、「F6のシーン」パン!「6子のシーン」くらいのスピード。普通の暗転がCMだとしたら、松ステの暗転はクラップが挟まれただけな感じ。手を叩いたら場面が変わった、みたいな。そんなスピードで進んでいくからもう一度初めから見てみたいと思うし、見ても飽きなそうだなって思った。

 

こうやって人気コンテンツが舞台になるとすぐにマナーの学級会が開かれるけど、今回はあんまり見なかった気がする。私が見なかっただけかもしれないけど。まあでも、ステージの写真を撮ってる人は居たなあ。声かけたけど、なんでダメなのか分かって無さそうだった。理由は自分で調べて、とりあえず撮るのをやめてね。舞台が観れなくなったら嫌なので。

 

結局のところ、舞台は娯楽の一部なのだから、こういうものがあってもいいのだと思った。というか、本当はもっとたくさんあるんだろうな、ただただ笑っていられる舞台。私が知らないだけで。それを2.5次元舞台と呼ばれる作品が教えてくれたんだと思う。「笑い」だって、感情を揺さぶられてできること。再現率もかなり高かったようで、いよいよ2.5次元もビジュアルだけで生き残っていくのは難しくなっていくんだろうな。